男って何?女って何?【夫婦編】「イメージしていた家庭像が崩れて…」

Q.夫とは職場結婚です。夫は私より5年先輩で、就職当初よりお互いを意識し4年後に結婚しました。4年間お互いが見えましたので、結婚で相手のイメージが変わることもなく、結婚後6年間いい結婚生活が送れていると思っていました。けれどもそれは、あくまで家族4人の家庭生活をイメージできていたからの話。6年経っても子どもに恵まれず、もしかしたらこのまま夫と2人の生活が続く?と考え始めた途端、想像していたバラ色の家庭生活から一気に絶望の淵に立たされた感じ。私は夫婦生活そのものに不安を感じて焦っているのに、夫は「子どもができるといいねぇ…」とまるで他人事です。イメージしていた家庭像が崩れるということが夫婦の危機だということを全くわかっていません。
 
A.ご相談者のあなたには厳しいことを申し上げるようですが、あなたはもし「あなたの理想」の家庭像のようにお子さんを2人授かっていたとしても「夫婦の危機」は訪れていたのではないでしょうか。なぜならあなたのおっしゃっている「理想の家庭像」は夫婦2人の理想の家庭像ではなく、あなた1人の勝手な思い込みの理想の家庭像に過ぎないからです。結婚当初からあなたはあなたの価値観で「家庭」というものを描いていた。仮に子どもが2人生まれていたとして、子どもをどう育てるか、どんなことを大切にして子どもを育てるか、日々何を食べさせ何を着せ、夫は父としてどう子どもと関わっていくか、母であるあなたは…等々、おそらくこれらの価値観にズレが生じ、夫はそれに気づいていない。
 
「夫婦の危機」は結婚していればどの夫婦にもどの年代にも必ず訪れるものです。そしてその「危機」を一つひとつ、2人で乗り越え解決していってこそ、夫婦としての連帯感、輝き、喜びが出てくるものです。人生という長距離マラソンを励まし合って一緒に走る良き相棒が夫婦というものです。その危機に遭遇した時、2人をしっかり結びつけているものは〝価値観〞です。人生の中で何を一番大切にしているか、人の価値は何なのか、そこさえ揺るがなければ、どんな危機に遭遇しても2人の仲は崩れはしません。今、あなたは形の上で子ども2人の4人家族が理想だと思い込んでいます。要するに絵に描いたような家族構成でないとあなたは幸せになれない、そういう価値観で夫婦を考えている。この6年間、子どもの事以外でも夫婦の価値観にズレがあったに違いありません。
 
でもそれは子どもが2人できさえすれば、すべて解決すると逃げてきてしまったのではありませんか?夫婦が子どもを持つか持たないか、持てなければその問題にどう対応するか、現実から逃げずに2人でしっかり話し合い、価値観をすり合せていく。子どもがほしいのに6年できない自分達は不妊治療をはじめるのかどうするのか。この治療自体、夫の協力があってさえなかなか難儀で辛いものとなります。人生でとても大切な「子ども」ということについての価値観を2人で話し合い、あなたにとって今の状況が夫婦の危機であることを理解してもらう努力をしてください。そのように「夫婦の危機」を乗り越え、本物の夫婦、家庭の幸せを築いていってくださいね。
case15

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