男って何?女って何?【恋愛編】「彼とは結婚についての温度差が…」

 
Q. 
私21歳、彼45歳、出会い系サイトで知り合ったんです。出会い系って男が女を引っかけるイメージだけど、そんなことなくて、女だっていい男をゲットしたいんですよ。彼はその、いい男なわけ。パパみたいな感じで、若い男みたいに「割り勘ね」なんてことはないし、私がお金に困ると必ず助けてくれるし…。ところが最近、温度差が気になるんですよ。私は今まで通りの関係が続くといいなって思うんだけど、彼は結婚も考えてるみたい。私も彼のことは好きだけど、24歳も上ですよ。お互い楽しんで、利用し合って、必要なくなったら別れる、それでいいと思う。でも、今彼にそんな話は出来そうにないし、かといってこのまま放っておいて彼がどんどん前のめりになるのも困るし…
 
A. 
そもそも原始時代は男女が気ままに性の関係を持ち、「共同婚」といわれるものが結婚の形態でした。初めは同族内で行われていたものが部族外に広がり、生まれた子は母のもとで育てられる母系氏族性でした。それが男性側が女性のところに通う「妻問婚」になりました。1898年(明治31年)に明治民法が制定されるまでの日本庶民の結婚は、限りなくお互いが精神的にも経済的にも自立したパートナー的共同体でした。人口の大方は農民と町人でしたが、夫婦別姓、夫婦共働き(銘々稼ぎ)、夫婦別財を基本としていて、夫婦の関係は比較的自由で対等だったのです。ただ、江戸幕府は、上下の秩序を守るため、「三従の教え」(女性は生まれると父に従い、結婚しては夫に従い、老いては息子に従う)という道徳を広め「家制度」を国家の基礎としようとしました。その総仕上げが明治民法で、庶民の結婚も「家父長制」に取り込まれることになり、主として女性の経済的自立が奪われ、結果として女性の自由もなくなり、女性にとって結婚とは「生きるための就職」のような位置づけになっていきます。
 
あなたは、24歳年上の父親のような存在の男性と「お互い楽しんで、利用し合って、必要なくなったら別れる」と考えているのですから、彼の望んでいる「結婚」という不自由な形を取りたくないわけです。二人が知り合ったきっかけの「出会い系サイト」も、あなたは「男がいい女を引っかける場と思っているのと同様、女もいい男を引っかける場として利用する」ところと考えていたのしょうが、男性の方は年齢的にも落ち着く場としての「結婚相手」を探すところと考えていたのかもしれませんね。おそらくスタートのところからそんな違いがあったのでしょうから、今あなたが彼との間の温度差や男女交際の価値観の違いを感じるのも仕方のないことです。男性は年齢からして経済力もあり、あなたにとっては「いいカモ」(?)なのかもしれませんが、この価値観の違いがこれ以上大きくなると男性をストーカーのように感じたり、自由を奪われたくないあなたが、経済的に助けられていることで不自由になったり、まるで性を金銭であがなうような形になり、「お互い楽しんだり、必要なくなったら別れる」ことができなくなる危険をはらんでいます。まだ、21歳という若いあなたの恋愛や結婚の価値観を一考してみる機会にしてはいかがでしょうか。
case50

ページ上部へ