大坂なおみ選手に見るアスリートのメンタルヘルスの重要性

アスリートというと、メンタルトレーニングの重要性を考えがちですが、実はメンタルトレーニング同様、というか、時にメンタルトレーニング以上にメンタルヘルスケアが重要になることがあります。
アスリートのフィジカルの強さ、メンタルの強さから、ついアスリートを特別な存在と考えがちですが、決してそんなことはありません。
俳優やスポーツの世界で、「家族の不幸にも駆けつけられなかった」という話を聞くことがあります。気の毒とは思いながらも、それが真の俳優、真のアスリートのように語られたりもしますが、家族の不幸に駆けつけられなかったことを誇りに思う人などいるはずがありません。
公演や遠征で恋人に会えないことで破局を迎えることもあるでしょう。そんなこと誇りにも自慢にもなりません。
悲しいだけです。
家族のこと、恋人のこと、友達のこと…、アスリートも私たちアスリートでない普通に人間も、何も違いはありません。
これまで、アスリートの皆さんのトレーニングのつらさは語られても、心のつらさは語られてきませんでした。
今回の大坂なおみ選手の会見拒否騒動は、そんなアスリートの心のつらさを訴えたということで、とても大きな意味を持ち、今後のスポーツ界に大きな影響を与えることになりそうです。

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