男と女のQ&A【夫婦編】「子どもの食事を頼んだら“俺だって忙しいんだぞ!”っと…」

【Q】
結婚して10年。夫婦って何かあったときに一緒に乗り越えられるからこそ夫婦なんだってずっと思ってきました。
先日、私が体調を崩し3日ほど寝込んだんです。高熱で起きようにも起きられなくて…。結婚してからこんなこと初めてです。子どもに何か食べさせて学校に出さなきゃならないと思っても立ち上がることもできなくて、仕方なく「あなた、お願いできますか?」って夫に頼んだんです。
夫も状況はわかってるし、今まで夫に頼んだことなんてないんだから、当然「わかった。俺がやるからおまえはゆっくり休んでろよ」くらいの答えが返ってくると思ったんです。
ところが夫の口から出た言葉は「俺だって忙しいんだぞ!」。結局、夫が子どもに食べさせて学校に出してくれたんですけど、その一言で夫に対する信頼が一気に崩れてしまって…。それからずっとぎくしゃくした関係が続いています。
 
【A】
どひゃ~っていう感じですよね。まさかの夫の返事に高かった熱がもっと上ったことでしょう。子どもさんは何とかごはんを食べさせてもらって学校へ行き、そこは事無きを得たわけですが、無事に終わらなかったのは、あなたの胸の内!!
「俺だって忙しいんだぞ」とは何という暴言!
 
結婚10年この方、出産の時ほんの数日入院しただけの私。多少熱があってもどこかが痛くても、這うようにして家事育児をこなし、夫や子どもを支えてきたと思っていたのに!私がはじめて「お願いできますか?」って下手に出て頼んでいるのにィ!期待した「わかった。俺がやるからおまえはゆっくり休んでろよ」という言葉のカケラもなく「俺だって忙しいんだぞ」とは何だぁ!と何度も叫びたくなったことでしょう。「おまえはゆっくり休んでろよ」のやさしくいたわりのある言葉はなかったとしても、「わかったよ」くらいで終わっていたらまだしも…。
 
もちろん、高熱の出ているあなたに
「冷たいジュースなら喉を通るかい?」
「アイスクリームでも買ってきておこうか?それともおかゆなら食べられる?」などというやさしい言葉は全くなし。
 
う~ん、きついですよね、こういうときのこういう夫の言動。これで結婚生活10年の積上げが全部ガラガラと音を立てて崩れた感じ。高熱にうなされながらあなたの心に“離婚”の2文字が浮かんだことでしょう。が、熱が下がってみれば現実には「離婚」するには実家も周りも「別になぐられたわけじゃないんだしぃ…」と取り合ってくれそうもないし…。
実はこういうことって結婚生活の中で何度も何度もくり返されて夫婦は生きていくんです。「私の期待したセリフが返ってこない!!」この繰り返しかもしれません。
人は一人ひとり違うDNAを持ち、違う感じ方、違う考え方、違う言動をするものなのです。「これが人間の本質だ」と自分に言い聞かせつつ、それでもあなたの夫は子どもには食べさせてくれたのですから、もしかしたら、はじめての体験にとまどってあなたを激怒させる言葉が出てしまった、あなたが病気になるという思いもよらない出来事にショックを受けてのことだったのかもしれません。
それだけあなたを頼ってきてしまった自分を、その後の満員の通勤電車の中で反省しているかもしれません。
 
熱が下がった快気祝いにとでも言って、ちょっとお茶でもと誘って、「あの時は忙しかったのにありがとっ!」とでも言ってみてはいかがでしょう?
まだ腹が立っていたらムリかもしれませんけどね!
第73回

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