男と女のQ&A【夫婦編】「風俗通いの原因は私が注意したこと?」

【Q】
夫と恋愛しているころは、小さなことにはこだわらない鷹揚さに魅力を感じ、細かいことを気にしすぎる私の欠点をカバーしてくれると思って結婚しました。
ところが、結婚して一緒に暮らすようになると、夫の鷹揚さはだらしなさに映り、夫の行動がいちいち気になるようになりました。最初は見て見ぬふりをしていたのですが、だんだん注意するようになって…。
あるとき「脱いだ靴は下駄箱に入れてよ」と注意したんです。たぶんそのことがきっかけだったと思うんですが、夫の帰りが遅くなり、私がベッドに入るころに帰ってくるようになりました。
そんな生活が3ヶ月くらい続いていたとき、夫が風俗に通っていることが分かったんです。夫と話をしましたが「毎日毎日、文句を言われていたら俺だって息抜きが必要になるんだ。そんなにおまえに合わせなきゃならないなら別れよう」と言われてしまいました。
私は別れるつもりはありませんが、夫の風俗通いもそのままで、どうしたらいいか分かりません。
 
【A】
「別れるつもりはありません」とのことですが、この結婚、考え直した方がいいと思います。
「脱いだ靴は下駄箱へ」系の注意をいくら毎日されたからといって、風俗通い…。
話をすれば「毎日毎日、文句を言われていたら俺だって息抜きが必要」と居直られています。
全く問題をすり替えた夫の言い分で話になりません。妻が日常生活で細々と文句を言うのと夫が風俗に通うのとでは次元が違います。きっとあなたが以前のように日常の細々したことを「見て見ぬふり」という生活態度に戻したとしても、風俗通いは続くと思います。
もしかすると、今回のことの前から風俗通いをしていたのかも…。
その言い訳にあなたの細々した注意が使われたのかもしれません。おそらく、風俗通いを注意されるのもうっとうしいのでしょう。だから「そんなにおまえに合わせなきゃならないなら別れよう」と宣言しているのです。
 
別れるつもりのない妻を黙らせて、自分の生活態度を改めるつもりはないということですよね。
日常の生活でもうるさいことは言うな、風俗へ行くことも文句は言うなということでしょう。
そういう夫と別れるつもりがないのなら、夫のそれらすべてを無条件に認めるということになります。
昔なら、夫が日常生活でどんなにだらしがなかろうが、風俗のようなところに通おうが「黙って仕えるのが妻の美徳」みたいな時代もありましたが、今、この夫の言い分は許されないでしょう。とにかく風俗通いを妻が日常生活で文句を言う息抜きだという、まるで次元の異なることを正当化するための言い逃れにするのでは、話し合いになっていません。
それに「別れるつもりはない」言っているあなたも、恋愛中は「小さなことにはこだわらない鷹揚さに魅力を感じた」のに「だらしなさに映る」ようになっているのですから、生活に対する価値観の違いがはっきりしたということです。
 
残念ではありますが、あまりこの結婚にこだわりすぎない方がいいと思います。
まあ、もしそれでも夫を愛していると思うのであれば、何とか自分をなだめて夫のだらしなさは「鷹揚さ」に戻し、風俗通いも見て見ぬふりをするよう努力するほかありませんね。
それを生涯貫くのはとても辛いでしょうから、お勧めしたくありません。あなただけが我慢をする辛く悲しい夫婦関係になってしまいますよ。
第88回

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