【Q】
コロナ禍はいつ終わるんですかねえ…。ワクチン接種が進んでも、感染対策はこれまで通りって話だし、日本人は欧米人みたいにワクチン打ったらノーマスクみたいなことにはならないと思うんですよ。家庭内とか女友達とかと食事をする時なんかはマスクは外しますけど、職場でマスクを外すのはトイレでメークを直す時くらい。自分のデスクでマスクを外すなんて絶対できないし、会話だってなるべくメールでって指示が出てるので、社内は“シーン”です。コロナ前からお付き合いしてた人達はいんですけど、これからお付き合いしたいって思っても、「誘えない」「誘われない」で、できないんです。なんとか2人で会話ができたとしても、マスクをしてるから表情もわからない、複数で飲みに行ったり遊びに行ったりもできないから、深く知り合えなくてどういう人かもよくわからない。万一、感染リスクの高い遊び方をしている人だったらって思うと、近づくことすら怖いんです。こんな状態がこれからも続くと思うと何年も先まで彼氏ができないんじゃないかと思えて不安になります。
【A】
新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長は、9月15日の衆院厚生労働委員会での尾辻かな子議員への答弁で、新型コロナの感染について「一生懸命ワクチンを接種してもゼロにすることはできない。ウイルスとの戦いは続く」と指摘し、その期間については「正確には神のみぞ知ることだが、2、3年プラスαかかると思う」と述べています。また、長妻昭議員に第6波の可能性について問われ、「ワクチンで逆に安心感が出てきて、感染対策を緩めると、結果的に感染拡大する」と指摘、「緩むことが、冬の感染拡大の一番のリスク」と答えました。
あなたが冒頭、「コロナ禍はいつ終わるんですかねえ…」と嘆いていますが、それについては専門家でさえ「正確には神のみぞ知ること」と言っているわけです。とすると、新型コロナが季節性インフルエンザのような扱いになることがあるとしても、少なくとも数年は待たなければならないということでしょう。
そこであなたにお尋ねしたいのですが、今、本当に彼氏がほしいのですか?あなたはコロナでマスクをしていて表情がわからない、社内はメールで“シーン”としている、飲みにも行けない、だから深く知り合えない、感染リスクの高い遊び方をしている人だったら怖い、などなど、「誘えない」「誘われない」理由を述べています。私にはコロナ禍で抑圧されたストレスから新しい恋人探しに向かっている気がします。
コロナ禍前にお付き合いしていた人はいなかったんですか?コロナ禍でその人の考え方、大げさに言ったら人生そのものも変わった可能性もあるので、もう一度関係を見直してみるというのもひとつ。どうしても新しい出会いをということなら、目を見て相手の気持ちを理解する努力をしてみるというのもひとつ。
昔から「目は口ほどにものを言う」と言うように、人の目は時に言葉よりも感情を表現することがあります。人間に近いゴリラやチンパンジーですが、どちらも目に白目がないということをご存じですか?人間にははっきりと白目がありますよね。
人は太古の昔から一族で食事をしました。その時「相手の目がどこを見ているのか、自分の食物を狙って攻撃的に食物を見ているか、それとも友好的に私の目を見ているのかわかるように、白目を大きくさせた」と京都大学前総長の山際寿一先生は話されています。今回のコロナ禍について「人間はいつもこうした変化の中で新しいコミュニケーションのあり方を身につけて変化してきた。今回もそれができるはずだ」とおっしゃっています。言語よりも非言語の方が気持ちを表現していることはよくあること。あなたも新しいコミュニケーション手段を身につけてみてはどうですか?
ただ、私はコロナ禍において、それほど彼氏が必要ですか?とあなたに問いたい。まだまだ先の長いあなたの人生にとって、彼氏を作ることだけが大切なことではないはずです。今、あなたが様々な制約の中で精一杯生きること、それが最も大切なことではないですか?その結果として、精一杯生きているあなたにふさわしい彼氏が必ずやできることでしょう。コロナ禍は、永遠に続くわけではないと思いますよ。
第216回