男と女のQ&A【子親編】「子どものことだけがプレッシャー」

 
【Q】
結婚して2年です。夫の実家には、結婚前から何度か伺わせてもらい、とても良くしてもらっています。初めてお会いする時はすごく緊張したんですけど、すぐ打ち解けられて、最近ではお邪魔するのが楽しみになりました。ただ、1つだけ気が重くなることがあります。子どものことです。夫には弟がいて、2人のお嬢さんがいます。義父母は2人の孫をすごくかわいがっています。なので、妊娠するまで大きなプレッシャーを感じていました。妊娠がわかった時、妊娠のプレッシャーからは解放されたんですけど、今度は性別です。先日の検診で、女の子だということがわかり、両親に報告したんです。お義母さんから「ヤッターッ!」ってLINEが返ってきました。素直に取れば、「女の子で喜んでくれてる」ってことになるんでしょうけど、私には私に気を遣ってくださっているお義母さんの気持ちがわかります。私も夫もどちらでもいいと思っていたんですけど、夫は「俺、娘の結婚式で涙が止まらなくなりそう」と顔をくしゃくしゃにして言っています。夫は女の子が良かったのかな?それぞれの反応を素直に受け取ればいいんでしょうけど、素直に受け取れない私がいます。子どものことがこんなにもプレッシャーになるとは思いませんでした。
 
【A】
夫にも愛され、夫の両親にも良くしてもらい2年。何の不満もなさそうなあなたの結婚生活ですが、なんと「子どものこと」でずっとプレッシャーを感じていたんですね。義父母は決して「早く孫が見たい」などと言う人ではないようですが…。
 
あなたは、義弟夫婦に2人の女の子がいて、その孫を義父母が「すごくかわいがっている」だけで、妊娠するまでは「早く妊娠して孫を見せなきゃ!」と思い、プレッシャーだった。そして2年目、やっと妊娠できて、そのプレッシャーから解放されたと思ったのもつかの間、赤ちゃんが「女の子」とわかった時の義母や夫の反応に悩んでしまっているんですね。義母の「ヤッターッ!」は「私に気を遣っている?」と思い、夫の「娘の結婚式で涙が止まらなくなりそう」というくしゃくしゃの顔を見ては「夫は女の子が良かった?」と葛藤しているあなた。そしてついに「それぞれの反応を素直に受け取れない私」と悩んでしまっています。
 
確かに、妊娠・出産に関わる身体機能は女性特有のものですから、それに関する問題は、ある種「神話」のような根深さを持っていて、「私の責任?!」と私たち女性の心に迫ってきます。しかし、考えてみればおかしな話で、「妊娠」も女性だけで出来ることではなく、その後の赤ちゃんの性別も女性が決めることは出来ません。要するに、2年間、そして今もプレッシャーを感じている「妊娠」も「赤ちゃんの性別」も、「あなたのせい」ではないんです。
 
とは言っても、あなたの「プレッシャーは収まらない」と言いたいですよね。結局のところ、あなた自身の「自己肯定感」のなさが大きな原因なのです。おそらく、幼少期から頑張って生きてきたあなたは、父母から「OK!」「それでよし!」となかなかほめてもらえず、「もっと!」「もっとできるでしょ!」と期待されて育った。だから今、周りの人のほめ言葉を受け入れづらくなっています。「アダルトチルドレン」と言われている傾向があるのかもしれません。
 
今、あなたの周りにいる人たちは、ありのままをあなたを受け入れてくれる人たちのようですから、素直に周りのほめ言葉を受け入れられるよう力を抜いてみてください。
第215回

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