男と女のQ&A【職場編】「職場の彼と付き合いたいのに…」

【Q】
半年ほど前出会い系のアプリに登録したら、彼氏?ができました。ネットでの出会いって公言しにくいんですけど、付き合ってみたら彼はとっても優しいし、大きな欠点も感じていません。ただ、もともと私には職場に気になっている5歳年上の男性がいて、たぶんですけど彼も少し私のことが気になっていると思います。でも職場って難しいんですよ。仕事上でしか彼のことを知らないし、彼もおそらく私のことをよく知らない。だから、仕事のことで指示をされたり、注意をされたりすることばかりで、彼の優しさに触れることができないんです。私は彼が声をかけてくれるのを待ってたんですけど、一応上司っていう立場だから部下の女子社員に声をかけるとセクハラになるって指導を受けてるみたいで絶対声はかけてはくれないし、私から上司に声をかけるなんてもっとできないし…。どうしたら付き合えるようになるんでしょう?それで仕方なく出会い系アプリを使ったんです。そしたら、職場の彼には感じられない優しさを感じちゃって。でも、本当は職場の彼と付き合いたいんじゃないかっていう自分もいて、どうしたらいいかわからなくなっちゃってるんです。
 
【A】
あなたの悩みを整理すると3つになります。あなたには職場に「この人」と思い好意を寄せている男性がいる、そしてその人も少しだけれど自分を気にかけている様子がある、しかし5歳年上の上司なのでセクハラになることを恐れるためもあってか彼から声をかけてはこない、声をかけるのは指示するときと注意するときだけ。だから彼の優しさに触れることはできない。こんな情況は『全ての恋愛ドラマの始まり』なのにあなたはそれに気づいていない。それがまず第一の問題。
 
2つ目はそのため具体的に優しい声をかけてくれる男性を出会い系アプリで探して付き合ってしまい、その優しさを「本物の優しさ」と「勘違い」している。
 
そして3つ目は、あなたもちゃんと気づいている「セクハラ」問題。男女雇用機会均等法(1972年施行)によって「職場において従業員の意に反する性的な言動が行われること」を全て厳格に禁止しています。これには対価型と環境型などがあって対価型は昇給、昇格させる代わりに性的な行為を求めるとか性的な行為の要求に応えてくれなかったため希望していない部署に異動させるとかがこれに当たります。環境型はアダルト系のポスターを貼ったり、飲み会でお酌を求めたり料理を皿に取り分けたりすることやカラオケでデュエットを強制すること、休憩中に性的な内容の会話をすることも含まれ、そのことで訴えられたケースもあります(平成27年2月)。
 
厚生労働省の資料では事案ごとに「労働者の意に反するか」「就業環境を害されるかどうか」を個別に判断する必要があるとしています。「事業主の皆さん 職場のセクシャルハラスメント対策はあなたの義務です!!」という大見出しで厚労省のホームページで事業主に警告文を出しています(平成27年)。これほど事業主に義務が課せられ反すると当然罰則があるわけですから、どれ程厳しく社員教育がされているか、特に男性上司が女子社員に対しては厳しい対応が求められています。確かに職場での恋愛のキッカケが難しくはなりましたが、この法律前の野放しのセクシャルハラスメントの時代を体験している者としては必要な法律だと思います。
 
さて、あなたの知恵と工夫でこの男性上司とお茶なり食事なりする方法を考えてみてください。簡単に、それこそ性の遊びを求めて優しくしてくる男性と交際するより、職場で真剣に働く上司の男性との恋を実らせる工夫と努力をする方がそれこそ真の恋の醍醐味です。さあ素敵な恋愛ドラマの幕開けですよ!!
第226回

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