【子親編】「義母はまだ充分若い美魔女タイプ・・・」

【Q】
38歳、会社員です。妻は大学を出てすぐ私の勤める会社に入社して、部下になりました。私より10歳年下です。自己紹介をしたときの彼女の様子が初々しく、その瞬間、惹かれるものがありました。すぐに付き合い始め、1年ほどで結婚しました。現在、結婚5年目です。妻は結婚を機に別な会社に移りました。お互いそれほど仕事が忙しいというわけではありませんが、たまに2、3時間どちらかが遅いということはあります。妻の実家が歩ける距離なので、妻が遅いときは、妻が義母に電話して、義母が私の夕飯を作りに来てくれたりします。先日も義母が来てくれました。恥ずかしいことですが、その時夕飯の支度をしている義母を見ていたら、なんだかドキドキしてしまったんです。それから、義母を見ると、また同じような気持ちになるのではないかと思い、義母の顔をまともに見られなくなってしまいました。義母は49歳。俗に言う美魔女タイプというのでしょうか。

【A】
私たち「ヒト」は長い長い進化の過程を経て今という時代に至っています。動物、特に大型ほ乳類の一種である私たちヒトは、生き残りをかけて自分の遺伝子を次世代に残すため、過酷な戦いを続けてきました。他の生物との生存競争で他の種に負けない強い種として、また、その時代の環境にうまく合う種として生き残ってきました。その上、同じ「ヒト」という種に属する個体間の生き残り競争にも勝たなければなりませんでした。
これは他の動物との生存競争とは違い、目先の「自分の遺伝子残し競争」です。つまり、この「遺伝子残し競争」に勝利するためには、オスはより適合するメス(より強い子孫を残すためには遺伝的に遠い関係の方がいいとされる)を捜すことに必死になり、メスも同じように自分の遺伝子を持つ子どもを安全に育てられるよう協力してくれるオスを見つけることに必死になります。

大部分のほ乳類のオスは子育てに参加しません。オスが子育てに参加する種は5%にも満たないとも言われています。ヒトは、直立二足歩行になって、骨盤の形がしっかりはしましたが、間が狭くなったことで、産道を通る大きさに限りがあり、子どもが未熟で生まれてくることになったので、オスの子育て参加が必要になったと考えられています。

こういった進化の過程から狩猟採集生活社会では、オスは生物学的にメスの妊娠出産能力に着目し、よりたくさんの子どもを残せると考えられる相手を選びます。メスはメスで、より強い自分の子どもを提供してくれるであろうメスを選びます。このようにして私たちは、人類の長い進化の歴史を作ってきました。だから現代社会であっても、男性は子をつくる能力を充分に備えた性的に成熟した年代の女性を選択し、女性は社会的地位が上がり、収入や資産が安定している男性を選ぶことが多くなるわけです。

ところが、時はすでに21世紀。狩猟採集生活からは、遠く離れ、種の保存のために血眼になって競争する必要はなくなりつつあります。もちろん、生物学的見地からは種の保存の原則が続いている考える方がいいと思われますが。

ですから、あなたが10歳以上年上の義母にときめきを覚えても何の差し支えもないと思いますよ。ただし、義母が美魔女タイプと言っているのは、やはり狩猟採集生活社会の男と同じように、できるだけたくさんのメスと性交をし、たくさんの子どもを残そうという原始的欲求の表れでもありましょうが。

お義母様とあなたの“妻”とは、遺伝子がつながり、同じ環境で生きてきた親子。多くの部分がよく似ているはずです。そう考えると、“妻”に惹かれたあなたが、お義母様にときめくのは当然。でも、あなたは最近、“妻”をしっかり見ることが少なくなってはいませんか。

いずれにしても、ご自分のときめきを人類の進化の過程から見直し、ドキドキを楽しむところくらいまでになさってはいかがでしょう。それ以上の関係は夫婦、親子の関係を壊す覚悟をしてからにしてくださいね。

第20回

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