【恋愛編】「えっ? 二股!?」

【Q】
彼と付き合い始めて1年半です。女友達と飲みに行った居酒屋で隣が隣どうしになって知り合いました。「ナンパ」だったら付き合い始めなかったと思うんです。でもその時は、私が醤油差しを倒して、彼のズボンを汚してしまったので、「クリーニング代も出さなきゃ、菓子折くらいは送らなきゃ」って思って、住所とメールアドレスを私の方から聞いて、だんだん連絡取るようになって・・・。そんなやり取りの中から、いい人だなって思って付き合い始めたんです。私は、結婚も視野に入れています。ところが先週、私くらいの年齢の女性と二人でコース料理を食べているのを目撃しちゃったっです。それって普通じゃないですよね。「えっ? 二股!?」って思いました。彼って全然そんなことしそうなタイプじゃないので、自分の目を疑いましたけど、どう見たって彼だし・・・。その話を真っ直ぐ彼にぶつければいいのかもしれないけれど、「いやいや、何か事情があるんだよ」と思う私もいて、彼には切り出せません。

【A】
「結婚」を視野に入れている、とおっしゃっていますが、そのことは彼とも何度も、いえ何度もでなくても何度かでも話し合われたのでしょうか?
折角、こうしてご相談くださっているのに、最初から厳しいことを申し上げることをお許しください。

実は、こういった思い込み、思い違いによりトラブルのご相談が私のところにはたくさんきます。それでまず、そのところを確認させていただいたわけです。私たちは、物事を自分の都合のいいように考える傾向があり、そのおかげで相当ひどい状況におちいった人生でも、そうは思わず、何とか乗り越えて生きていけるものではあります。が、物事が「恋愛」とか「結婚」とか、かなり「相手」の気持ちや意志が大きくかかわってくることとなると、「相手」がどう思い、どう考えているのかがとても重要なことになります。もちろん、相手がどう思っていても「自分はずっとあの人のことを愛し続ける。ただし相手の重荷にならないように、遠くから・・・」などという純愛もないことはないのですが、あなたの場合はどうも自分の中で結婚計画が勝手に(ごめんなさい)でき上がってしまっていたようにも思えます。

出会いもナンパではないから大丈夫と言っていますが、あなたの方から積極的にかかわってのこと。その積極性には拍手を送り応援したいと思いますが、彼の方としてはズボンの汚れのことで連絡をとってきた女性(あなた)に好意は感じたのかもしれませんが、実は他にも様々な人間関係があり、そこにあなたが割り込んだのかもしれませんよね。

あなたと彼がどの程度の交際をしていたかにもよりますが、良好な性的関係にも発展して、お互いの今までの人生やこれからのことも話し合っていたとするならば、「二股?」あるいは「裏切り?」というあまり穏便ではないことが起こったことになります。ただ、ご相談の中から読み取れる事実としては、「彼は二股をかけたり、裏切ったりするタイプじゃない」とあなたもおっしゃっていますので、もしかする彼とのこの1年半は、あなたが彼への想いを募らせていたけれど、彼の方は「何人かいる女友達の一人」だったのかもしれません。

「何か事情がある?」とすればそういう事でしょうか?
彼にぶつけてこの「友情」あるいは「愛情」が壊れるのが心配ならソッとしておくしかありませんが、この際、ぜひ彼に自分の思いを「ぶつける!」のではなく、丁寧に「話して」みてはいかがでしょうか? 自分の気持ちも大切にしながら、相手の思いも大事にする「私はこう思う」というメッセージ(アサーションスキル)を使われることをお勧めします。

第32回

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