男と女のQ&A【夫婦編】「風俗通いがエスカレートしている夫」

【Q】
夫のスーツをクリーニングに出そうとしてポケットに何か入っていないかと探ったら、キャバクラらしい店の女の子の名刺が出てきたことがありました。
仕事関係の方とのお付き合いもあるし、キャバクラくらいとあまり気にはしていませんでした。

ところが先日、財布を忘れたと駅に着いた夫から電話があり、私が駅まで持って行くことになったんですが、つい中を覗いてしまったんです。
覗いたりすることないんですけど、「いくらくらい持ってるのかな」っていう程度の軽い気持ちだったんです。そしてら、「××さんてとっても優し方ですね。また指名してください」て書いてある女の子の名刺を見つけてしまいました。名前も偽名だし、たぶんデリヘルです。
「まさか夫が…」と思ったんですけど、その後も別な女の子の名刺が出てきました。
このまま放っておくか、それともきっちり話をするか、迷っています。

【A】
ギクシャクするのを覚悟して、「きちっと話をする」しかないでしょう。
男という生きものには二種類ある気がします。
「恋人や妻以外の女性には、性的な興味を持たない男性」と「決まった恋人や妻がいるのにそれ以外の女性の性に常に関心がありチャンスさえれば決まったパートナー以外と性交渉を持ちたいと思っている男性」の二種類です。その中間もいるにはいます。
「恋人や妻以外の女性に興味関心はない事はないけれど、人としての理性がブレーキをかけて実際にはパートナー以外の女性とは性関係を持たない男性」のような…。この人は前者に入れておくことにしましょう。

一夫一婦(妻)制の結婚制度の歴史はそう古くはなくて、租庸調の税を納めさせるための権力者がとった制度から始まったと言われています。
元々、私達人類は繁殖期以外でも性関係を持つことが出来、その行為によって授かった生命は、他の動物と違い、極めて未熟で生まれ、ちゃんと歩いたり危ないことと危なくないことの区別がつくまでには、少なくとも3年はかかります。
これらのことから男性は、自分の子であることの確証を得るためにパートナーを独り占めしようとし、自分の遺伝子を持っている我が子のためなら少なくとも3年はその母と子に獲物を持ってくる。女性も子供が何とかと育つ3年間くらいは男性にそばにいてもらわないと困る。そういった駆け引きの中で、関係の安定している(居場所が特定しやすい)一夫一婦制は権力者の税を得るための法的な制度ともなりました。

こう考えてくるとあなたの夫が妻以外の女性と性関係を持っているというのは、人間としての理性に欠け、種の保存の欲求に突き動かされる種類の男性ということにほかなりません。
一夫一婦制がゆるやかであった時代は女性に対してもそこから逸脱することにゆるやかでしたが、今は「浮気は男の甲斐性」とか「女性は性欲を我慢できるが男性は我慢できない」などといった誤った風潮がはびこっているため、男性にだけ縛りが緩くなっています。

特定のパートナーであるあなたがありながら、他の女性の性を求める風俗、デルヘルという場で性を商品化して買っている。そういう行為を放っておく?確かに止めれば止めるだけ陰に隠れてコソコソやるようになるのかもしれませんが、このまま放っておけばいつかは直るというものでもありません。
自分の正直な気持ちを「きちっと話」してください。もしそのことでもめて、離婚話に発展するとしてもです。法的な慰謝料はあまり高くはないのですが、今後の長い夫婦生活を自分の気持ちを抑えて生きていくのではなく、二人で質を高めるよう、ここでは充分言い合ってください。
もっとも夫には言い返す言葉はないはずですが…。

残念ながら、あなたは人として質の低い男性を選んでしまったわけですので、「きちっと話をして」夫婦関係を再構築するよう努力してみてください。

第58回

ページ上部へ