【Q】
私は身体が弱いので、彼にプロポーズされた時悩みました。
彼の家は旧家です。長男の彼が家を継ぐのは既定路線。当然、ご両親の期待は孫の誕生。
こういう時代ですから、男でも女でもどちらでもとおっしゃるんですが、やはり男の子を望んでいるのは話の端々からわかります。そう思っただけで、気が重くなりました。結婚前から、お邪魔する度に子どもの話。
私があまり健康体でなく、妊娠も難しいということは充分に理解してもらっているんですけど、それでも「結婚=孫」という図式があるようで。結婚してすぐ同居させてもらったんですが、日々のプレッシャーに負けて3ヶ月も保たずに別居することになりました。これからどうやって義父母と付き合っていけばいいのか…。自信がありません。
【A】
ご相談全体から感じる弱々しさというか優しさというか…。きっと小さいころから周りに気を遣って生きてきたんでしょうね。「同居させてもらった」という言い方にも遠慮深さがにじみます。「男でも女でもどちらでもとおっしゃる」というふうに義父母に敬語を使っているのからもわかります。
この際、義父母との付き合い方だけでなく、自分を取り巻く周りの人たちとの関わり方を見直してはいかがでしょうか?
「身体が弱い」「健康体でない」と繰り返していらっしゃるので、なおさらこのまま気を遣い続けている日々は健康によくありません。「病気」と書くように「病は気から」とも言います。もし重篤な疾患を抱えていらっしゃるならますます、気持ちの持ち方や考え方を工夫してみませんか?
「人は不幸な出来事が起こるから不幸になるのではない。起こった出来事をどう受け取るかで幸か不幸が決まるのだ」という心理学の考え方があります。「コップに飲み物が半分しかない」と思うのか「半分もある」と思うのかで、そのときの気分は天と地ほども違ってきます。
あなたは今、ことごとく「コップに飲み物が半分しかない」と思う方を選んでいませんか?
最初はちょっと難しいかもしれませんが「身体の弱い私が結婚出来てよかった」「こんなにも義父母が私のこと気にしてくれたり、孫を期待してくれたりしてありがたい」とか「長男だから家や土地は自然に私たちのものになる」とか考えるようにしましょう。
そして子どものことは「絶対作らなくちゃ」「どうしても男の子でなくちゃ」と考えるのではなく、「できたらいいな」「男の子だったらいいな」と考えてみましょう。「絶対」とか「必ず」とか「どうしても」という言葉で考えるのをやめて、「~だったらいいな」「~のときもある」というふうに考えるようにして、どうしても苦しくなったら、最後に「まっ、いいかぁ」と心の中で言ってみましょう。それだけでずいぶん気持ちが軽くなるものです。
あなたは少女のころからまじめで周りに気を遣って疲れてしまったのでしょう。そういうあなたはとても優しい方なので、夫はもちろん、義父母からもかわいがってもらえると思います。そんな自分も大切にしつつ、ちょっと自分を変えてみましょう。自分を周りに合わせるのをやめて、身体の弱い私でも出来ることを日々しっかりやり、自分で自分の選択に責任を持ちながら生きていってみてください。
それが自信につながるはずです。
第65回