男と女のQ&A【職場編】「お局様と同じように見られたらどうしよう?!」

【Q】
うちの会社は男女比が10:1以上。
圧倒的に男性が多いので、言葉は悪いけど女にとっては売り手市場。
入社して半年くらいは相手探し。将来有望そうで好みの相手を見つけたら、とりあえず付き合ってみる。あまり目立つと相手を換えることになった時に困るので、最初は目立たないように、そして“決まり”と思った時は、誰かに取られないようになるべく目立つようにお付き合いをします。
そんな風なので、女子社員は2~3年で寿退社がほとんどです。
私もそのつもりで入社して、何人かとお付き合いしたんですけど、どうもぴんとこなくて、気がついたら30が目の前になっちゃいました。
アラフォーのお局様が一人いるんですが、どうも結婚する気はないみたいなんです。
私は、結婚したくないわけじゃなくて、気に入った相手がいないだけなのに、お局様と同じように、「結婚する気がない」って思われたら、今の職場で働いている意味がなくなってしまうので、今後社内でどう振る舞えばいいか困っています。
 
【A】
なるほど、あなたにとって「会社」は「労働」の場ではなく「相手探し」の場なんですね。
しかも「相手探し」の場である会社は男女比10:1以上で売り手市場。
その上、寿退社をするための相手をゲットするテクニックも最初は目立たないようにして、“コレ!”という相手に出会って“決まり”と思ったら他の人に取られないようになるべく目立つように付き合う。
見事な相手探しの技術ですね。
 
おそらくほとんどの女子社員は入社した時も、この男女比に惹かれて入社したんですよね。
もちろん、入社試験の面接では「志望動機」を聞かれてもそんなこと言わなかったと思いますが。
入社して半年くらいは将来有望そうな好みの相手探しに専念する。そして、2~3年したら皆に祝福されて寿退社。計算し尽くされた人生シナリオでしたね。
 
ところが、このシナリオが狂ってしまいました。
入社して半年はおろか、今30歳前とのことですから、もう何年も「将来有望そうで好みの相手」が見つからないんですものね。せっかく計算して作ったシナリオがその通りに進行しないわけですから、アラフォーの先輩のように会社は相手探しの場ではなく、労働の場だと思っている女性だと勘違いされたら「今の職場で働いている意味がなくなってしまう」んですよね。
そこで困って、今後の自分の振るまい方をご相談くださっているわけですから、改めてご一緒に人生のとても大切な選択である二つのこと「働く場」と「結婚」について考えてみましょう。
 
私たちは生まれる環境、両親や国籍や時代を選択して生まれてくることは出来ませんが、人間だけは他の動物と違って自分で選択しながら生まれた後の人生を創っていくことができる生き物なのです。
この点が人間が他の動物と全く違う部分です。
日々の小さな選択、何を食べるか、どの服を着るか、どの道を通るかに始まり、今のあなたのように「どの会社でどう働くか」「誰と人生を共に生きていくか」という大きな選択まで、選択の積み重ねがその人の人生を作っていきます。
 
さて、あなたの人生シナリオの選択はいかがでしょうか?
会社を「結婚相手探しの場」としてではなく、「労働、働く」ということを自分の持ち味を生かして社会貢献する「自己表現する場」という角度から選択するという人がいたとしたら、きっとその女性は生き生きとして周囲の人からも素敵に見えることでしょう。
また、人生のパートナーを「将来有望、好み」という価値基準ではなく、あなたと人生の価値観、人生で何を大切に生きるかが一致する人という観点から選択するという風に考え直してみてください。
 
会社に相手探しに行く毎日ではなく、その場で自分の持ち味を生かして出来る社会貢献は何か、結婚相手に将来の有望性を求めるのではなく、二人で何を大切にして人生を築いていくかという視点で一致できる人がいたら、共に生きていくと考え直してみてください。
そうやって日々を一生懸命生きているあなたを人生のパートナーに選択したいと思う素敵な男性が現れるはずですから。
第66回

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