男と女のQ&A【子親編】「姑は夫が家事を分担することが気に入らない」

【Q】
昨年義父が他界したことをきっかけに、義母と同居しました。義母は、私の妻として、嫁としてのやり方がよほど気に入らないらしく、いちいち口出しをします。「洗濯物は乾燥機で乾かすんじゃダメよ。消毒の意味もあるんだら日光に当てないと」「味噌汁は出汁の素じゃダメ。美味しくないし健康によくないし」「掃除は丁寧にね。窓を拭いたら最後はから拭きしないと」等々。私も仕事をしているので、とてもそこまで手が回りません。夫とは、家事より仕事ということでお互い納得しているので、夫も家事を分担してくれています。義母は夫が家事をやっていることが気に入らないのでしょうか?とうとう最近では「あなたたちもう少しちゃんとした夫婦になりなさい」と。私も夫も、十分ちゃんとして夫婦のつもりなんですが。義母と喧嘩せずに同居を続けるにはどうしたらいいか困っています。
 
【A】
今年のジェンダーギャップの順位は、前回の順位より3位後退して過去最低を更新、144カ国中114位になりました。11月5日の朝日新聞朝刊「ひもとく」の欄に「「女性の活躍」って」と題する記事が掲載されており、「すべての女性が輝く社会作り本部の会合」とのキャプション付きで、安倍首相の他11人のメンバーが写っている写真(今年6月のもの)が載っていました。本部名からして担当大臣は当然女性だろうと思いきや、「加藤勝信」というれっきとした男性、しかも写っている11人のうち女性はたった1人という有様です。
さて、あなたは夫婦の間で「家事より仕事」ということでお互い納得されているわけですが、お義母様の時代はまだまだ「女は家事育児」「男はしっかり外で仕事」という時代。そんな時代を生きてきたお義母様の言う「ちゃんとした夫婦」というのは、妻が洗濯物を晴れた日にパンパンと手で叩いて干し、味噌汁の出汁は煮干しか鰹節から取り、窓拭きは水拭きしたあと乾拭きし、そして美味しい食事を作って出し、後片付けまでちゃんとやる。そしてまた翌朝には、夫より早く起きて朝食の支度、洗濯、掃除…。そういうイメージです。
そんなお義母様と喧嘩せずに同居を続けるというのは無理というもの。どうしても喧嘩をせずに同居を続けるというなら、お義母様の言うことを聞いてすべてこなしても、それほど大きな手間と時間になるわけではないので、すべてこなすしかありませんね。「やっぱり洗濯物は日当たりに干すと日光の香りがして気持ちいいですね」「やっぱり煮干しで出汁を取ると味噌汁が美味しいですね」「窓ガラスは乾拭きするとピカピカになりますね」という具合にです。
お世辞や我慢では続かないので、あなたが少しずつそういうやり方に慣れ、あなた自身もそういうやり方の方がよりいいと感じるようになることです。ただし、それらの家事をすべて妻であるあなたがやるのではなく、夫にも分担してもらいましょう。いきなり全部こなすのが難しいようであれば、まず1つ、少し慣れたらもう1つと、徐々に増やしていってみてください。そうしながらお義母様と仲良くなっていってください。
もし、あなたのやり方をお義母様に受け入れてほしいということでしたら、夫との家事の分担を徹底し、お義母様があなただけでなく夫にも注意をしなければならない状況を作りましょう。息子には言いにくいものですよ。その上で、お義母様にご夫婦2人で「家事より仕事」という話をしてみましょう。お義母様とあなたの問題として解決しようとするのではなく、お義母様とご夫婦の問題として解決するようにしてみてください。
第130回

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