男と女のQ&A【夫婦編】「夫に手渡される生活費じゃ足りない!」

【Q】
就職した会社で先輩として私を指導してくれたのが今の夫です。真面目で、きっちりしている人だったので、この人とならいい家庭が築けるのではと、2年で会社を辞め結婚しました。今は専業主婦で小学4年生の息子がいます。子どもが小学校にあがるのを機に一戸建てを買いました。その辺りまでは思い通りの家庭生活ができていたと思います。ところが3年前、子どもの学校に出かけることも増え、少しはおしゃれもと中古のブランドバッグを3万円で買ったことで夫の態度が変わったんです。「こんなもの買うお金がどこにあるんだ?!」と怒鳴られ、それまで私に任されていたお金の管理を夫がするようになったんです。今は、毎月15万円を夫が私に手渡し、その範囲内でやりくりしています。夫の給料がいくらなのかも分かりません。子どもにかかる臨時の出費はその都度夫にお願いして出してもらいますが、必ず一言愚痴を言われるし、光熱費や電話代も15万円の中でやるように言われているので、毎月ほぼ赤字の状態です。「せめてあと2、3万円」とお願いしたところ「おまえのやりくりが下手なんだ!」と怒鳴られました。子どもが中学になるまでは、働きに出ることも許されていません。このままでは、生活が行き詰まってしまうので、夫に知られないような短時間で高収入の仕事に出ようかと考えています。
 
【A】
あなたの言う「短時間で高収入の仕事」って何を想像して言っているのでしょうか?しかも「夫に知られないような」と。何か特別な特技でもお持ちでもないようなので、ご自分自身を売り物にしようと思っていませんか?
 
「子どもの学校に出かけることも増え」、中古とは言えブランドのバッグを買うという行為が夫の怒りを買ったとのことですが、本当に小学校に行くため?だったのでしょうか?ママ友の中で優位に立ちたい、ちょっと目立って男性から声をかけられたいという潜在意識が無意識に働いたのではありませんか。
 
そもそもご夫婦は、お子さんが6歳になる時にはすでに一戸建てを購入されています。お子さんは4年生の息子さん1人のようですが、家族計画の中で一人っ子でいいと決められたのでしょうか?お子さんをどう育て、そのための資金をどう蓄えるかなど、熟慮された上での一戸建て購入だったのでしょうか?
 
一戸建て購入までは「思い通りの家庭生活」とのことなので、ご夫婦とも、何を人生の中で大切にするかの価値観はほぼ同じだったのでしょう。まあどちらかというと、無形のもの、形のないものに価値を置くより、有形のもの、形あるものに価値を見いだし、そこに他者との優位性を感じるという消費志向の強い価値観をお持ちのご夫婦ですよね。まず、家とか持ち物とかにお金をかけるタイプの価値観なのでしょう。
だったら妻であるあなたがブランドバッグを買っても当然のことなのに、何かあなたの潜在意識に「外へのアピール」を感じた夫は、それをきっかけに収入の額も明かさず、15万円で家計を仕切れと言う。しかも光熱費、電話代もその中から、お子さんの臨時の出費はその都度お願いする、その上必ず一言愚痴を言われる。あなたの夫はあなたを支配したいと言うことですね。
 
毎月渡される15万円が多いか少ないかの問題ではありません。夫の年収も知らされず、その上、妻が働きに出るのは子どもが中学に上がってからと言う。これでは、毎月お手当をいただいて生のお相手をしていた昔のお妾さん、二号さん。その上、家事育児を受け持つ家政婦役もやらされ、あなたには何の人権も与えられていません。ジェンダーギャップの極みです。短時間、高収入の仕事を夫に内緒で始めることを考える以前に、ご自分の、ご自分たちの人生のあり方をよく考え、話し合ってください。当然離婚も視野に入れながらです。
第168回

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