男と女のQ&A【親子編】「男親なんだから息子はあなたが見てよ」

【Q】
小学3年生の娘と5年生の息子がいます。休校も長くなって、子どもたちもストレスを溜めているのかと思いきや、親が子どもとしっかり向き合っていたことなんてこれまでなかったので、むしろのびのび休みを楽しんでいるみたいです。そうなって大変なのは親の方で、子どもたちの勉強も見なくちゃならないし、家で過ごす時間をいかに充実した時間にするとか、そんなことばかり考えています。娘は、私と一緒にパンやクッキーを焼いたり、食事の支度を手伝ったり…。マスクも手作りしてみて、それなりに楽しいみたいなんですけど、息子はキャッチボールをしたり、サッカーをしたりしたいと思うんですよ。夫に「男親なんだから息子のことはあなたが見てよ」と頼んだんですけど、「俺は会社に通勤してるし、感染リスクもあるんだから、おまえが2人とも見ればいいだろ」と何もしてくれません。やっぱり息子は身体も動かしたいだろうし、外出を控えると言ったって、近所の公園でキャッチボールとかちょっとサッカーするくらいしてくれてもいいと思うんです。
 
【A】
ごめんなさいね。まず、あなたの意識改革からお願いする回答になることをお断りしておきます。
男の子だから「外でキャッチボールやサッカーをしたいと思う」のは、お母さん、あなたですよね。「男親なんだから息子のことはあなたが見てよ」これも、あなたが思っているんですよね。息子さんが「僕、息子、男の子だからお父さんに面倒見てもらいたいよ」と言ったわけじゃないですよね。
 
5年生ということなので、体格がいいお子さんだと夢精があって精通が始まる子もいますが、この性に関することだって、男の子にはお父さん、女の子の初潮はお母さんと決まっているわけではないし…。確かに経験しないとわからないこともあります。私、お産を男の先生にやってもらって「はい、次に痛みが来たらいきんで!」と言われて、「おまえ、この陣痛ってやつの痛み、わかんないだろっ?!痛いって言っても、焼け付く感じもあるし…」って思ったことはあります。
 
ですが、今回のコロナ自粛で家にいるお子さんにとって、父親と母親の役割分担は全く無用。むしろ、娘さんと一緒にクッキー作りやパン作り、マスク作りをやっているのなら、息子さんにもやってもらったら、けっこううまいかもしれませんよ。ただ、あなたは男女区別を徹底して育ててきているようなので、はじめは「何で俺が?!」と異議を唱えるかもしれません。そこは今回の体験をプラスに活用して、息子さんに「楽しそう!」と思ってもらい、ご一緒してみませんか?もしかしたら、この体験がきっかけで世界的なシェフや服飾デザイナーが我が家から羽ばたくかもしれません。
 
そして夫さんからは、「俺は会社に通勤してるし、感染リスクもある」と断られていますよね。正論だと思います。子どもはこの自粛期間をそれぞれその子らしく過ごしています。むしろ、子どもにまっすぐ向き合うことに疲れてきているのは親の方。あなたも「子どもたちもストレスを溜めているかと思いきや、むしろのびのび休みを楽しんでいるみたいです」とおっしゃっています。まったく、その通りなんです。
「私が疲れたので早く学校や園を再開してほしい」と正直に語り、娘、息子、夫にあなたがカリキュラムを課すのをやめて、それぞれにやりたいことをやりたいようにやってもらい、その中であなたが支えてもらえることがあるという発見をしてください。
第184回

ページ上部へ