男と女のQ&A【夫婦編】「こんな時に仕事を投げ出すの?!」

【Q】
結婚して10年、8歳の娘と6歳の息子がいます。夫は、気に入らないことがあるとすぐむくれて何でも投げ出してしまう性格ですが、結婚して子どもができれば変わると期待して結婚しました。上の子が1歳になる頃までは、仕事もきっちりしていたし、子どもの面倒もよく見てくれていたので、結婚してよかったって思っていたんです。ところが子どもが徐々に自分の思うようにならなくなると子育て放棄。2人目が生まれた時には、子育てに関わろうとしませんでした。その頃から仕事も投げやりになって、4年前には会社を辞めて、自分で会社を立ち上げました。でもうまくいくはずありません。毎月の収入は10万円ちょっと。私がフルタイムで働いて何とか生活してきました。そこへコロナ騒動です。持続化給付金の100万円はもらったものの、もらったことでかえって仕事をしなくなり、今度は「今の仕事じゃコロナを乗り切れないから新しい仕事を始める」とか言い出して、結局、全然仕事をしなくなってしまいました。私一人の収入では家計を支えられません。風俗勤めも考えてるんですけど、コロナでお客が減ってるっていうし、感染も怖いので決心がつきません。
 
【A】
あなたには厳しい回答になることをお許しください。まずご自分の価値観を見直し考え直してください。そして今後、自分たちのためにも、何より8歳と6歳になるお子さんのためにも、人生で一番大切なものは何で、そのためにはどう生きたらいいか、しっかり夫婦で話し合うことをお勧めします。
 
見直していただききたい価値観として、まずあなた自身の問題点が3つあります。
 
その① 「夫は気に入らないことがあるとすぐにむくれて何でも投げ出してしまう性格」と分かっていたのに「結婚して子どもできれば変わると期待」して結婚。その期待は分からないわけではありませんが、子どもは父親の「すぐむくれて投げ出す性格」を直すために生まれてくるものではありません。妻との関わりの中で修正していく努力はどんな事をしましたか?
 
その② 4年前に仕事を変えるとき、フルタイムで働いて生活を支えてきたとのこと。立派だったとは思いますが、その4年間、夫婦の間でどのように話し合われ、今後お子さんを育ててていくための将来設計はどう立てられたのでしょうか?
 
その③ これが最も価値観の見直しをしていただきたいところですが、「夫が全然仕事をしなくなったので風俗勤めも考えているんですけど」の点です。簡単に収入源として風俗の仕事を選択肢に入れてしまうところが、夫を安易にコロナ禍の持続給付金で働かなくなるようにしているのです。風俗に勤める方にもそれぞれ複雑な事情がある方が多く、ましてやあなたには夫と2人のお子さんがいるわけですから。もしかして夫に脅しのつもりで言えば、ビックリして夫が働きだすとでも思っての発言ではないですよね?性を贖う(あがなう)仕事は古代からあり、女性の一番歴史の古い仕事のひとつだと言われていますが、2人のお子さんにとっては軽々に考えられる職業ではないと思います。事情のあるご夫婦で三日三晩、2人で話し合って夫も妻も泣く泣く借金を返す間、風俗に勤めたけれど、子どもたちには普通の仕事だと言い続けたその苦しみを、カウンセリングで語りに来られた女性がいました。
 
「気に入らないことがあるとすぐむくれ」たり、仕事を慎重に考えず変えたり、働かなくなったりする夫の様子は「ピーターパン症候群」と言われる「成長することを拒んでいる大人」のようにも思われます。あなたはそれに振り回されたり、自分自身も安易な価値観に流されることなく、宝物のような2人のお子様と丈夫な身体をお持ちのようですから、質の良い人生を送る努力をしていただくことを祈ります。
第193回

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