男と女のQ&A【職場編】「コロナ禍前のように付き合いたい」

【Q】
やっとコロナも落ち着いてきて、会社もコロナ前に戻りつつあります。在宅勤務が多くて我慢することが多かった彼との関係も、恋愛モード全開で、いざ再開、という気持ちになっているんですが、彼の方が慎重なのか、私に興味がなくなっちゃのか、なかなか気持ちが前に向かないみたいで、以前のような関係が取り戻せないんです。あまりにも態度が素っ気ないので、先日「私のこと嫌いになった?誰か好きな人でもできたの?」ってまっすぐ聞いたんです。彼は、「そんなことないよ。何で?」って言うんです。「なら、いいけど」って答えたんですけど、本当はちっとも良くないんです。そんな状態の時に、逆にイケイケのやつがいて、しつこく私をデートに誘うんですよ。彼のこと好きだから、また元のように付き合いたいんですけど、ちょっと言い方悪いですけど、身体がうずくっていうか、イライラしちゃう時もあって、イケイケのやつと1回くらい付き合ってやってもいいかなって思ってるんです。
 
【A】
コロナ禍で彼とのデートも我慢してきて、やっと落ち着いて、いざ再開!と見込んだあなたと沈んだ気持ちから抜けきれない彼とのタイミングがずれてしまったんですね。そしてあなたは彼のタイミングを合わせようとはせず、あなたをしつこく誘うイケイケのやつと、一回くらい付き合ってやってもいいかなと思っている。
 
進化論的な「種の保存」の法則から言えば、コロナ禍の慎重な行動から気持ちが爆発して、しつこくあなたをデートに誘う「ヒト」の方が、沈んだままの彼よりたくさんの子孫を残せそうですよね。しかし、しかしですよ、「種の保存」を何よりも優先しなければならなかった洞窟生活の時代ならいざ知らず、今は「ヒト」として相手のペースや気持ちを理解し合い、長い一生を支え合って生きていくのが質の高い恋愛、結婚なのではないですか?
 
身体がうずくとかイライラするのは、あなたがあなたの感情にだけ焦点を当て、それにこだわっているからです。ちょっとそこから離れてみてください。ご自身の心を一度、真っ白にしてみてください。心を真っ白にするってとても難しいと思うかもしれませんが、秋の青空、真っ青にすんだ青空にぽっかり白い雲が浮いていると思う。そしてその白い雲を「身体がうずく私」と「イライラする私」に見立て、雲を箱に入れて心の中の戸棚にしまう。そんな光景をイメージしてください。空は雲のない青い秋の空になりましたよね。それだけであなたの心から「うずく私」と「イライラする私」はほとんどいなくなってているはずです。
 
まだ戸棚に入れた箱がバタバタするようなら、そのバタバタする箱を目の前に持ってきて、少し箱の蓋を開けて、「どうしたの?なぜそんなにバタバタするの?」と心の中で「うずく私」「イライラする私」に聞いてみるんです。その箱は「だって私、コロナ明けだもの。恋愛モード全開なのに、彼はそうじゃないんだもん」って答える私がいますよね。あなたがもし彼を本当に愛しているなら、どう答えますか?「そうなのね。彼はまだ、なかなか気持ちが前を向かないんだから、少し待ってあげたら?」と言うことはできませんか?
 
もしそう言えないのなら、彼とは別れることも考えた方がいいかもしれません。元のように彼と付き合いたいのなら、しっかり考えてください。
自分の心をまっさらにして心に改めて焦点を当てるこの方法をカウンセリングでは「フォーカシング」と言っています。
第221回

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